腸内の水分を増やして便を柔らかくする市販の下剤：「ミルマグ」

「通常の便秘薬」・・・という言い方は適切ではないでしょうが、市販されている便秘薬は「腸を刺激して排便させる」というタイプがけっこう多いですよね。
そこで腸を刺激するタイプではなくて、安全性も比較的高いとされている便秘薬として有名な市販薬「ミルマグ」をご紹介したいと思います。

「ミルマグ」の特徴

• ミルマグは「水酸化マグネシウム」により腸内の水分量を増やして排便しやすくしてくれる「塩類下剤」
• 塩類下剤は比較的「副作用」や刺激性の下剤のように「体に慣れてしまうこと」が少ない
• ラインナップは「錠剤タイプの錠剤ミルマグLX(120錠・240錠)」と「液体タイプのミルマグ液(210ml・600ml)」、ドリンクタイプの「ミルマグ内服液」がある
• 便を柔らかくして自然な排便をうながしてくれるだけでなく、ミルマグ液は胃酸を中和する効果があるので「胸やけや胃の不快感対策」として使用できる
• 服用は5歳以上から可能で、「就寝前や空腹時」に1日1回服用
• 便秘に悩んではいるが「腹痛が少ない優しい効き目の下剤を使いたい」とか「副作用が少ない方が良い」、「下剤に体が慣れしまい、服用量が段々と増えてしまうのがイヤ」なんて人にはオススメ
• 副作用は少ないとはいえ、過剰に摂取し続けると「高マグネシウム血症」になる危険性もある・・・が服用量を守ればまず問題はない
• 「高マグネシウム血症」は血液中のマグネシウムの濃度が上がって「けん怠感」や「吐き気」、「血圧が下がる」などが起こる症状
• 処方薬にも同成分の「ミルマグ錠350mg」や「ミルマグ内用懸濁液7.2%」などがある
• 市販薬のミルマグは、液体タイプにしても錠剤タイプにしても症状の重さや年齢によって服用量を変えられる上に価格も手軽なのは大きなメリット

ミルマグについてもう少し解説

便秘やお悩みの方からすると「早くお薬でスッキリとしたい」という思いと「薬の副作用や慣れが怖い」という思いに挟まれながら服用するかどうか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか？

そこで比較的副作用が少なく、効き目が穏やかな「市販薬のミルマグ」について取り上げてみました。

こちらのミルマグは、錠剤タイプの「錠剤ミルマグLX」と液体タイプの「ミルマグ液」などがラインナップされていて、両方とも価格面でも手軽なだけでなく5歳から服用できる安全性があるので下剤の選択肢としてはかなりの有力候補なのではないかと思います。

通常の便秘薬というと、大腸を刺激して排便を促す「刺激性下剤」が多く、この刺激性下剤は服用時の腹痛など体への負担があるだけでなく、刺激に慣れてしまうこともあるので妊娠中の人で下剤の服用をする際にはミルマグのように便を柔らかくしてくれる「塩類下剤」オススメしたいですね。
(妊娠中は女性ホルモンの影響で便秘をしやすい時期で、妊娠を機に「痔」になる人も多いので…)



さらに刺激性下剤によく配合されている「センナ・ダイオウ」という生薬を使った「アントラキノン系の下剤」は腸が黒く変色する「大腸メラノーシス」によって腸の機能が落ちたりして「下剤なしでは排便が難しくなる」などの危険性があるので「ガンコな便秘で下剤を長期服用している」という人は服用量に気をつけるか、ミルマグのような塩類下剤に切り替えるというのも良いと思います。

ですが刺激性下剤は効果が短時間で出やすい上に、服用量や服用期間を守って使えば副作用もそこまで深刻に考える必要はありませんし、逆に塩類下剤であっても大量に長期間服用すれば体内のマグネシウム濃度が高まる「高マグネシウム血症」という副作用も考えられるので、自分の便秘症状に合わせて上手いこと服用量を調節することが大切ですよ。

もちろん、日頃の食事や生活習慣で便秘解消を目指すことは大前提ですが・・・