排便時に肛門が痛んだりヒリヒリするワケ

お腹やオシリにトラブルを抱えていると、トイレに入ったときの肛門の「痛みやヒリヒリ」がツライですよね。
そこで肛門の痛みの理由についてご紹介したいと思います。

排便した時に肛門が痛むワケ

• 下痢によって勢い良く肛門を便が流れると粘膜を傷つけてしまう
• さらに下痢になると何度もトイレに入るのでオシリを拭く回数も増えてしまい、その摩擦で痛みを感じる
• 腸内環境が良い人の便は肌と同じ弱酸性だが、大腸内をすぐに通過してしまう下痢便は弱アルカリ性となり肌に刺激があってヒリヒリとしてしまう
• 唐辛子やわさびなどの香辛料はお腹を壊しやすいだけでなく、粘膜への刺激も強いので痛みを感じる
• 裂肛(切れ痔)が排便時に裂けることで痛みを感じる
• 肛門部分のうっ血したイボである痔核(イボ痔)が便と擦れることで痛む
• 切れ痔の人がトイレットペーパーでゴシゴシと拭くと、紙の摩擦でさらに傷口を広げてしまうことで痛みが更に強くなってしまう
• 切れ痔は体にできた傷口と一緒なので、ウォシュレットのお水や痔のお薬である軟膏を塗る時にヒリヒリとしみてしまう
• 切れ痔に「ステロイドが配合された軟膏」を使用し続けると症状を悪化させることがあるので長期間の使用は避けましょう
• 肛門が炎症を起こす「肛囲皮膚炎」の初期段階でもシミルような痛みが出る

トイレでの肛門の痛みについてもう少し解説

過敏性腸症候群で下痢や便秘をしている人ならば「肛門に痛み」は経験したことがあると思います。

私の場合ですと、「切れ痔部分を下痢便が通過する時に肛門がヒリヒリする」だけでなく、「トイレットペーパーで拭きとる時の摩擦での痛み」、さらには「痔の症状を抑えたくて塗った軟膏がしみて痛い」ということを頻繁にトイレで繰り返している状況ですね。

やはり切れ痔にしてもイボ痔にしても「痔」は肛門の痛みと切っても切り離せない関係があることはアタリマエで、「肛門の痛み対策の基本」といえば、まずは「痔対策」をすることが一番の解決法となります。

とはいえ、痔の対策としてお薬を使用しても元々の生活習慣や下痢・便秘をしているとナカナカ痔は治すことができないので、そこからの改善を目指されることが大切ですよ。

そして痔以外にも肛門部が痛む原因はあって、皆さんも「辛いものを食べた次の日の朝の肛門が痛い(熱い)」という体験はしたことがあると思うので「刺激物は粘膜を刺激して痛みが発生する」ことはすでにご存知のことだと思います。

ですが下痢便が弱アルカリ性であることから皮膚に作用して痛みが発生するということはあまり知らない人も多かったのではないでしょうか？

こういった肛門への刺激を減らすには「下痢をしないこと」が大切であるので「香辛料やアルコールを控える」とか「大腸内でしっかりと腸内細菌の作用で肌の刺激少ない便にするために腸内環境を整える」必要があります。

過敏性腸症候群の人ならばこれに加えて自律神経のバランスを整える必要もあるので、簡単に「下痢を治して肛門への刺激を少なくしましょう！」と言っても実践することが難しい問題なんですけどね。

ちなみに肛門に炎症が起こることで強い痒みが出てしまう「肛囲皮膚炎」でも痛みを感じる人は多く、原因としては下痢を頻繁にしたり便をしっかりと拭いておらずに肛門部を不衛生にしておくことで弱酸性の肌を刺激することで起こるので、肛門部を清潔にすることで対策していきましょう。

とにかくトイレに入って痛みを感じたりヒリヒリしたりするということは、便の状態や肛門の状態が悪くなっている信号なので体からの訴えに耳を傾けてケアされてみてくださいね。