抗うつ薬と便秘の関係 どうにかしたい!「お腹のトラブル」

抗うつ薬と便秘の関係

便秘は「食生活や運動習慣、自律神経のバランス、加齢」などいろいろな原因によって起こりますが、「抗うつ薬を服用することで引き起こされる便秘」もあるそうですね。
そこで今回は「抗うつ薬と便秘の関係」について取り上げてみたいと思います。


抗うつ薬と便秘の関係

  • 便秘は、抗うつ薬の抗コリン作用※によって起こることがある
    抗コリン作用とは…神経伝達物質である「アセチルコリン」の分泌を抑える作用
  • 抗コリン作用と便秘の関係は…
    アセチルコリンには「腸を動すための副交感神経」を活発にする作用があるので、その分泌量が減ることで腸の動きが鈍るため
  • お年寄りになるほど抗コリン作用による副作用が起きやすいので注意
  • 抗うつ薬によって便秘になってしまった場合は食事内容や運動などの生活改善※からまずはじめるようにして、腸を刺激するタイプの下剤(アントラキノン系の下剤)は安易に使わないようにする
    「お水を多めに飲んだり、水溶性の食物繊維が含まれた食品を食べる」ことや「腸を刺激するためにお腹をマッサージやウォーキング」が手軽でおすすめです。
  • 下剤を服用する場合には副作用の少ない「浸透圧性下剤(便の水分量を増やしてくれる下剤)」を使うのが良い
  • ちなみに「うつ(鬱)症状」と腸内環境には深い関わりがあり…
    「ストレスによって腸の動きが乱れる(脳→腸)」だけでなく「下痢や便秘状態が続くと脳に大きなストレスが伝わる(腸→脳)」といった両面的な関係があるので便秘の解消はうつの治療のひとつとして重要
  • 抗うつ薬だけでなく「高血圧・高脂血症の治療薬」「抗がん剤」などでも便秘は起こることがあるので持病の治療中に便秘症状がでだしたら早めに対策をしておきましょう

もう少し解説


「うつの改善のために抗うつ薬を服用していたら便秘になってさらに心が不安定になってしまった・・・」
ということになればこれはかなり厄介な問題ですよね。

抗うつ薬による便秘は上にも書いたように「アセチルコリンの働きを弱めてしまうことで腸の動きまで弱まってしまい便秘になる」という流れでおこってしまい、さらに抗コリン作用には便秘以外にも「口が乾く」「尿がでにくくなる」「眼圧が高まる」「眠気がおこる」などいろいろな副作用があるのでお薬の服用の際には注意が必要となります。

・・・が、抗うつ薬を服用する際にはお医者さんで処方してもらう必要があるので副作用として便秘が起こった場合には早めに相談して適切なアドバイスを受ければ良いと思いますし、
「薬の副作用して便秘が起こるかもしれない」ということをしっかりは理解した上で普段の食事や運動習慣などにも気を配ることがそもそも大切なんですよね。

個人的には「散歩やウォーキングなどの一定のリズムで行う運動」は腸にも程よい刺激があるだけでなく、脳にも良い影響があるので「便秘とうつ症状」の両方の対策ができるため是非とも取り入れた方が良い習慣だとは感じています。



そしてもし、日常生活を改善してもなかなか便秘症状が改善しない場合には「浸透圧性下剤(酸化マグネシウムが配合されたお薬で有名)」という便を柔らかくして排便をうながすような下剤を適度に使用するようにすることが大切ですよ。



ちなみに「抗コリン作用のあるお薬」というものは「ドラッグストアで購入できる風邪薬や花粉症対策用のお薬」などにもあるため、服用の際には一応お気をつけくださいね。
・・・市販のお薬ならば用法用量をしっかりと守ればほとんど副作用は気にする必要はないと思いますが・・・


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