「しっかりと噛む」ことで過敏性腸症候群対策

普段の食事中にはあまり「噛む」ことを意識しませんよね。
ですが「噛む」という行動は自律神経と深く関係があるようなので「噛むこと」と「自律神経」について取り上げてみたいと思います。

噛むことと自律神経の関係

• 上下の歯の噛み合わせが正しい状態で「噛む」ことが心にも体にも良い
• 「上手く噛めない」ということは「体のバランスが崩れている」ことに繋がり、自律神経も乱れやすい
• 歯の治療をすると自立神経失調症に代表されるような症状が緩和したというケースがある
• 自律神経と深い関わりのあるIBS対策としても噛むことは有効
• 食べ物をしっかり噛む(一口ごとに30回を目指す)ことで心の安定作用だけでなく、消化がしやすくなり胃腸に負担をかけにくくなる
• 手軽に自律神経のバランスを整えたいのならガムを噛むことも良い
• 副交感神経(リラックス状態で活発になる自律神経)を優位にしたいのならば「奥歯でゆっくりと噛む」ことがポイント

もう少し解説

毎日何気なくしている「噛む」という動作ですが、体や心にさまざまな良い効果を与えてくれるようですね。

具体的な例を挙げると、噛み合わせを直したり歯の治療をすることで動悸やイライラ、冷え性など自律神経のバランスが崩れることで起こる症状が治ったなどというケースもあるそうですよ。

これは「噛む」という一定のリズム動作がセロトニンの神経に働きかけることで自律神経のバランスが整いやすくなるから症状が改善しやすくなりますし、満足に食べ物を噛むことができない状態というのは体自体のバランスが崩れて緊張状態が続いてしまいストレスが溜まり自律神経にも影響が出やすいのでイメージ的に理解できますよね。

ということは自律神経の影響が腸の蠕動運動異常を起こす過敏性腸症候群の人で、虫歯や歯周病などのトラブルや噛み合わせの不具合を放っておいている人はできるだけ早めに治療をしてしっかりと噛めるようなお口の状態にすることがIBS対策にもなるのではないでしょうか。

それに「噛む」ということは食べ物を細かくして飲み込みやすくするだけでなく、消化のサポート役である唾液の分泌が活性化して胃腸に負担をかけずお腹に優しく消化ができるようになるので「自律神経のバランスを整える」ことと「消化を良くする」という一石二鳥のお腹のトラブル対策なので積極的に食事の際には噛むように心がけましょう。

もちろん噛むことで満腹中枢を刺激して少量でも食事が満足できるのでダイエットにもなりますし、さらには唾液による若返り効果などもあり「よく噛むこと」でのメリットは計り知れませんよね。

ちなみに目安としては「一口食べたら20～30回」ぐらいを目指して噛んでみるのがオススメですよ。

そして食事だけでなく「ガムを噛む」ことも精神安定には有効とされており、「奥歯で噛むと副交感神経を、前の方で噛むと交感神経を刺激」できるようなので、自律神経のバランスを整えるという目的ならば全体的に歯を使ってガムを噛むことが有効だと思います。