便が出るまでの時間や排便の仕組み どうにかしたい!「お腹のトラブル」

便が出るまでの時間や排便の仕組み

人間の便はどのようにできて、どのような排便の仕組みがあるのかをご紹介したいと思います。

便の仕組みについてのポイント


  • 食べたものは「胃→小腸→大腸」という順で消化や栄養吸収されていく
  • 通常の状態の便なら、だいたい24時間から30時間ぐらいで排出される
  • 消化された食べ物が大腸で水分吸収をされ、便として形作られる
  • 腸内環境が悪かったり、ストレスなどの影響で腸の動きが早く(遅く)なると下痢(便秘)となる
  • S状結腸(左わき腹下あたり)まで到着した便は、胃結腸反射(胃への刺激で腸の中の便が動く)により直腸まで便が運ばれる
  • 直腸に便がくると今度はその刺激が脳に送られて「トイレに行きたい」と感じ、そこで「いきむ」と便が出る
  • お年寄りは加齢により胃結腸反射が弱くて、一般的に便秘になりやすい
  • トイレを我慢する際によく言われる「肛門括約筋」には「内肛門括約筋と外肛門括約筋」とがあり、自分の意志で締められるのは外肛門括約筋だけ

さらに詳しく解説


というわけで食べ物が便(うんち)となるまでの流れを簡単にまとめてみました。

でも一般の私達がわざわざ難しい腸の細かな部分の名前などを詳しく知る必要もないので、食べたものがどのような流れで便になり、どういう刺激でトイレに行きたくなるのかをなんとなく知っておく程度で十分だと思います。

流れ的には、胃や小腸で消化や栄養吸収された物が大腸の中でゆっくりと水分を吸収しながら固形の便になっていき、大腸で消化物が勢いよく進むと下痢になり、停滞してしまうと便秘になるということですね。

過敏性腸症候群ではまさにこの大腸の動きがストレスにより影響を受けてしまうのが問題で、さらに下痢型ならば大腸の動きだけでなく少量の便でも脳に「トイレに行きたい」という信号が送られる過敏症状になってしまうので下痢状の便を何度もしてしまうという結果になってしまいます。

確かに、私は朝には最低3回以上はトイレに行かないと不安で外出できないような下痢型なんですが、3回目ぐらいになるともう便自体の量はあまり出ないのに、それでも腹痛や不快感でトイレに駆け込むことがよくあります。

そこからはトイレに入っても透明な粘液が出てしまうなんてこともしょっちゅうで、この状態になってからもまだ何度もトイレに行きたいという信号を送り続ける自分の脳の反応の敏感さにはホトホト困ってしまってますね。

便の仕組み
ちなみに便秘の人はよく「朝にコップ一杯の水や朝食を食べたほうが良い」とよく言われてますが、その理由は上にも書いた「胃結腸反射」を起こさせるための行動となっているんですよ。

この胃結腸反射は空腹時に強く起こるので朝起きたときのお水は腸の活動をうながすのにはピッタリの行動なので便秘の方は是非とも実践されてみてくださいね。

逆にIBS下痢型ですと、お水による刺激に対して腸の反応が良すぎて朝のトイレに何度も行くようなこととなってしまいますが、個人的には下痢型の方でも朝食を食べて納得するまでトイレに行けるように早起きをしてゆったりとした時間を朝過ごすことがオススメですよ。

あと皆さんの中でも、腸の部分や筋肉の名前などをあまり知らなくても「肛門括約筋」という言葉は聞いたことがあるんじゃないかと思います。

この肛門括約筋はトイレを我慢する際によく聞く筋肉の名前ですが、内肛門括約筋は自律神経によって無意識にあいたり締まったりするもので自分ではどうすることもできません。

ですのでトイレを我慢する時には外肛門括約筋だけを締めて必死に我慢するということになり、高齢者の方ですとこの肛門括約筋の動きが弱くなり便が漏れてしまうケースもあるようですね。

そして最後に、食べ物を食べて便が出るまで一般的には24時間以上はかかると言われてますが、IBS症状が強い私の実体験としては昨日の夜食べたものが朝に出ている(10~12時間ぐらい)ような感じなのでこれは個人差がものすごいあるのではないかと密かに感じています。

なので「食べたものが便として出るまでの時間」はあくまでも目安程度としてお考えくださいね。


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