過敏性腸症候群で栄養失調になるの?
過敏性腸症候群の症状として下痢が長く続くと「ちゃんと体に栄養が吸収されているのか?」ということが気になりますよね。
そこでIBSと栄養失調についてまとめてみました。
過敏性腸症候群と栄養失調
- 栄養吸収のほとんどは小腸でされており、大腸では便を形作るための水分吸収がされている
- IBSは大腸の蠕動運動異常なので栄養の吸収とは関係がないと言われていたが・・・
- 最近ではIBSは小腸を含めた腸全体の機能異常もおこることが分かってきたので栄養吸収にも多少は影響がある
- 「いくら食べても栄養失調になるほど栄養吸収されない」というところまでにはIBSではならない
- 体重減少の理由はむしろ「下痢をしてしまう不安感」から食べることを控えてしまうことが大きな理由
- 効率的に栄養吸収するなら「食べ物をよく噛んで唾液を出し、柔らかく消化しやすい形状にする」こと
- 腸内環境を整えて善玉菌を増やすことでビタミン生成のサポートをしてくれる
さらに詳しく解説
過敏性腸症候群の症状としての下痢が習慣化してしまう人の中には発症前よりも体重が減少したという人も多いと思います。
ちなみに私も今より症状がものすごい悪い時期があり、その時にはかなり体重が減った経験がありました。
その当時の写真を見ると自分でも驚くような痩せ方だったんですが、その原因は明らかに「トイレに行く回数が増えるので食事量をセーブしていた」ことだという実感は持っていて、こういった不安感により食事量が減っている人は多いのではないでしょうか?
なので私はその当時に胃腸の健康を考えて「エビオス」を飲みはじめ、なんとか体重を増やしたことがありましたよ。
(もちろんエビオスはIBS症状の改善とはあまり結びつきませんし、エビオスの効果だけで太ったわけでもなく食事の時間を工夫して積極的に食べる量を増やしたことが大きいんですけどね・・・)
もともとIBSの判断基準として「下痢が続いても体重減少があまりない」ということが挙げられていたのでIBSが直接的な原因で栄養吸収されず体重が減ってしまうということではなく、「食べ過ぎるといつ下痢になるか分からないから怖い」という気持ちから食べ物を避けてしまうことから痩せるというのがほとんどのケースだと思います。
とはいえIBSは便を作る大腸の運動異常だけでなく栄養吸収をする小腸の機能異常もみられる場合があるので、正常な腸の蠕動運動をされている人からすると多少は栄養がうまく吸収されないということはありえますよね。
ですのでできるだけ効率的に栄養吸収したいという人は「よく噛む(一口につき30回以上が目安)」ことを心がけましょう。
これは食べ物を細かくして物理的に消化を良くするだけでなく、消化をサポートしてくれる酵素が含まれている唾液が食べ物とよく混ぜ合わせることによりダブルで消化がよくなるのでぜひとも実践されてみてください。
その他にも腸内環境を整えるだけで栄養吸収がアップされるのでそちらにも気を配られてみてはいかがでしょうか。
巷では「痩せることが正義」みたいな風潮がありますが、健康面を考えれば痩せ過ぎは良くないことは明らかなので、皆さんも下痢に負けずに食事の量と食事の仕方を実践していきましょう。